「嘘」と聞くと、嫌悪感が湧いてきますが、実は日頃から誰でも、小さな嘘はたくさんついていると言われています。
「1日に200回は嘘をつく」という書籍では、
『ウソなしで人間関係を築けないどころか生きていくことさえできないのも事実』とさえ記載されています。
もちろん、悪意ある大きな嘘は決して許されることではありませんが、日々のコミュニケーションの一つとして「嘘」はよく活用されているのです。
面白いもので、日本は特に「嘘に甘い」と言われている事をご存知ですか?昔から「嘘も方便」「馬鹿正直」「本音と建前」などの言葉があるように、日本には嘘を容認したり、あえて正直に話すことを揶揄(やゆ)したりする言葉があります。人間関係を円滑にするために、やんわりと断ってみたり、嬉しくなくても喜んで見せた経験があるかと思います。
つまり、「日本人はみんな嘘が得意」なんです。
「優しいから嘘が上手」なんだよね〜!
しかし、周囲が「嘘をつく」その背景を知る事ができると、見える世界が変わってきます。
Point!
嘘を見抜くことは、
日頃のコミュニケーション能力の向上にもつながり、
また悪徳な嘘に騙されないためにも、必要なスキルです!
相手をよく観察し心理学の知識を役立てることで、本意を探ることもできます。
このブログでは、
- 嘘の種類
- 騙されやすい人の特徴
- 相手の嘘を見抜くポイント
をご紹介していきます。ぜひごゆっくりご覧ください。
【嘘を見抜く方法】嘘の種類とつく理由のポイント
私たちが嘘をつくとき、様々な理由が挙げられますが、主に大きく分けると
- 「防御のためにつく嘘」
- 「誇張のためにつく嘘」
- 「利益を得るためにつく嘘」
- 「擁護のための嘘」
という4つのカテゴリーに分けることができます。
「防御のためにつく嘘」の理由
自分自身を守るために、真実ではない情報を伝えることを指します。
- 義務や責任を回避するため
嫌な仕事や面倒なことを回避するために、嘘をつくことがあります。例えば、まだ着かないのに「もうすぐ着きます」と言ってみたり、用事があると嘘をついて会社を早退する、家事をしないために嘘をついて外出するなどが挙げられます。 - プライバシーを守るため
個人的な情報や秘密を守るために、嘘をつくことがあります。例えば、自分の過去の失敗や恥ずかしい体験を話すことが嫌だったり、他人に知られたくない情報を守るために、嘘をつくことがあります。 - 自己保身のため
自分自身の利益や安全を守るために、嘘をつくことがあります。例えば、危険な状況にあるときに、自分が恐怖を感じていないように見せかける必要がある時、嘘をつくことがあります。 - 自己防衛のため
「罰を受けることを避けるために、自分の行いを隠そうとし、嘘をつくことがあります。例えば、自分の印象が下がりそうな場合、自分の関係性を否定したり、他人のせいにする事があります。
「誇張のためにつく嘘」の理由
自分自身をより良く見せようと行う嘘です。
- 社会的な評価を高めるため
自分自身を魅力的な人物に見せるために嘘をつくことがあります。
例えば、自分が何か優れたことを成し遂げたとき、その内容を大げさに話して自分自身をアピールすることがあります。 - 自尊心を満たすため
自分自身を成功した人物に見せるために嘘をつくことがあります。
例えば、自分が成功したという印象を与えるために、自分の仕事やプロジェクトの成果を誇張したり、自分の地位や役割を大げさに話したりすることがあります。 - 環境に合わせるため
自分自身が所属する社会的なグループや環境に合わせるために嘘をつくことがあります。
例えば、特定のグループの価値観や慣習に合わせるために、自分の趣好や嗜好を誇張したり、話題を変えたりすることがあります。
「利益を得るためにつく嘘」の理由
嘘をつく前提で行われる行為です。人為的なので、下手な嘘は見抜きやすいものです。
- 欲求のため
何かを手に入れるために、または何かを避けるために嘘をつくことがあります。
例えば、会社での戦略にも使われますし、詐欺師が人々を騙してお金を手に入れるために嘘をつくことがあります。自分の利益のために、似合っていない服をすすめたり、おだててお願い事を聞いてもらったりします。 - 自尊心を満たすため
自分自身を成功した人物に見せるために嘘をつくことがあります。
例えば、自分が成功したという印象を与えるために、自分の仕事やプロジェクトの成果を誇張したり、自分の地位や役割を大げさに話したりすることがあります。 - 環境に合わせるため
自分自身が所属する社会的なグループや環境に合わせるために嘘をつくことがあります。
例えば、特定のグループの価値観や慣習に合わせるために、自分の趣好や嗜好を誇張したり、話題を変えたりすることがあります。
「擁護のための嘘」の理由
嘘でも正当化できる唯一の「嘘」です。コミュニケーションのひとつとして日々自然と活用されています。
- 欲求のため
何かを手に入れるために、または何かを避けるために嘘をつくことがあります。
例えば、会社での戦略にも使われますし、詐欺師が人々を騙してお金を手に入れるために嘘をつくことがあります。自分の利益のために、似合っていない服をすすめたり、おだててお願い事を聞いてもらったりします。 - 自尊心を満たすため
自分自身を成功した人物に見せるために嘘をつくことがあります。
例えば、自分が成功したという印象を与えるために、自分の仕事やプロジェクトの成果を誇張したり、自分の地位や役割を大げさに話したりすることがあります。 - 環境に合わせるため
自分自身が所属する社会的なグループや環境に合わせるために嘘をつくことがあります。
例えば、特定のグループの価値観や慣習に合わせるために、自分の趣好や嗜好を誇張したり、話題を変えたりすることがあります。
こうしてみるといろんな種類の「嘘」があるんだな〜
そうよね。
大事なのは、嘘をつかれたことよりも、相手がどういった理由で「嘘」をついたのか考えられるようになることが大切です。
騙されやすいのはこんな人
詐欺や偽りに対する警戒心を持っているつもりでも、騙されてしまうことがあります。
その理由は、私たちが持つ心理的な特徴によるものが大きいのです。
つまり、騙されやすい人にはある共通の特徴があります。
その特徴について詳しく見ていきましょう。
騙されやすい人の特徴
- はっきり断れない人
相手の気分を害したり、自分を悪く思われたりするのが嫌なため、はっきりと断ることができないタイプの人 - すぐにその気になりやすい人
例えば50代は病気に罹りやすいなどのネガティブな情報によって不安感を煽られ、健康食品などを購入するなど暗示にかかりやすいタイプの人 - お立てられると嬉しい人
虚栄心が強く、誉められたりお世辞を言われたりすると舞い上がってしまう。ついでに気持ちも緩みついつい必要でもない商品を買ってしまうことになりがちなタイプの人 - お得という言葉に弱い人
お金に対する執着心が強く、お得な話、儲かる話、などと聞くとリスクをかえりみず飛びついてしまう。自分に都合の良い情報だけ信じてしまう傾向があるタイプの人。 - 自分だけは騙されないと思っている人
知識があるから大丈夫。自分が騙されるはずない。などと過信している。自分に自信があるため騙されたことに気づかないことも多い - 権威に弱い人
ブランドにこだわったり、地位の高い人が推薦するものならいいものだと考えたりするのは権威に弱い証拠。自分の判断基準がしっかりできていないため騙されやすい - 相手を信じたい気持ちが強い人
お人好しで心が優しい人。怒ったり疑ったりというネガテイブな感情を相手にぶつけるよりは、信じる方が気が楽だと思うタイプ。悪意のある人に対して無防備になりやすい。 - 考えるのが苦手な人
契約書など大事な書類をいい加減に目を通す、自分にとって得になるのかそんになるのか、計算をきちんと自分で行わず、深く考えることが苦手。 - 不安感が高まっている人
ストレスや悩みが蓄積して不安感が高まっている時は、つい気が弱くなりがち。元々は騙されにくい人でも、自分に自信がなくなるため騙されやすくなる。 - 自分に自信がない人
自分は何をやってもダメだと思い込んでいる、自信のない人。自分の価値判断が信用できず、依存心も強いので、人の言葉を鵜呑みにしやすい。また、自分の力で解決するより、お金を使うなど、簡単な手段に頼りがち。
やばい・・・。
ほとんど当てはまってる・・・。
嘘の見抜き方
嘘は言語だけでなく顔色や動作などの非言語コミュニケーションにも表れます。
普段の相手の様子が分かればいつもと違う仕草を感じ取ることもできます。
ここでは、注目するポイントをお伝えします。
足の動き
足は最も嘘が表れやすいと言われています。
表情などは意識して誤魔化す事ができても、足までは気が回らない事が多いとされています。
- 貧乏ゆすり
嘘をつく人は、緊張を感じやすいため、足を揺らしたり、揺すったりすることがあります。揺れが速いほど、その人が不安や緊張を感じている可能性が高いと考えられます。 - 足の向き
嘘をつく人は、真実を隠そうとして、足の向きを変えることがあります。例えば、相手を見つめているように見せかけながら、実際には足が別の方向を向いていることがあります。 - 足を組む
嘘をつく人は、しばしば足を組んで緊張を和らげようとします。しかし、足を組むことで、体のバランスが崩れると同時に、メンタルバランスも崩れるため、短時間で足を組み替えす仕草が増えます。 - 足を動かさない
嘘をつく人は、足を動かさないことで緊張を隠そうとすることがあります。しかし、それでも足先が震えたり、足が固まっていることがあります。注意深く見てみましょう。
手の動き
手は足と同様、表情などに比べ意識が疎かになりやすい部分です。また、足より複雑な動きができる分、本心が出やすい場所でもあります。
- 手を顔に触れる
主に緊張を和らげる目的で、顔や頭を触ります。話しながら、髪の毛、眉、鼻、耳、など同じ箇所を触るような仕草が多かった時、少なからず緊張を感じていた証拠です - 手を口に当てる
口元は意見を発言する場所です。その場所を手で塞ごうとする仕草は、本心でなかったり、いいづらい事だったりする場合が多いとされています - 手をポケットに入れる
緊張を隠そうとして、手をポケットに入れたり、手の中に何かを隠したりすることがあります。手をポケットに入れることで、緊張を隠そうとするサインが出ることがあります - 手のジェスチャーがない
嘘をつくとき、手の動きが小さく、制御されていることがあります。このような手の動きは、本当の感情を隠そうとするために行われることが多いです。 - 手のジェスチャーが大きい
反対に、相手を説得しようとして、手を広げたり、相手にアピールしようとして手の動きを大きくしたりすることがあります。 - 手が震える
嘘をつく人は、手に緊張を感じるため、手が震えたり揺れたりすることがあります。しかし、手が震えるのは、緊張だけでなく、興奮や不安など、他の感情にも関連している可能性があります。
目の動き
目の動きに注目することで、嘘をついている可能性があるかどうかを判断することができます。以下に、目の動きで嘘を見破るためのポイントをいくつか挙げます。
- 視線の方向
嘘をつく人は、できるだけ相手と目を合わせたくないため、無意識に相手の目を見ないようにします。したがって、目が泳いでいるように見えます。また、頭を一生懸命使っている時も目がキョロキョロと動きます - 眼差しの長さ
嘘をつく時、視線が長く続かないことが多いです。自分自身を守ろうとするため、嘘をついた後にすぐに目を逸らしやすくもなります。 - まばたきの頻度
嘘をつく時、まばたきが増えます。これは、嘘をつくことで緊張し、目が乾燥しやすくなるからです。同時に、充血しているかどうか、瞳孔が開いているかどうかも一つのポイントとしてあげる事ができます。 - 手のジェスチャーがない
嘘をつくとき、手の動きが小さく、制御されていることがあります。このような手の動きは、本当の感情を隠そうとするために行われることが多いです。
表情
表情にもあらわれますが、少し難易度が高いかもしれません。細かく観察し普段と違う部分を探してみましょう
- いつも以上に固い表情
緊張から顔がこわばりますので、ひきつっていそうな場合は本性を隠しているか嘘をついているかです - 左右非対称の笑顔
作り笑いの場合も、本音が出ていない時にあらわれます。自然な笑顔は目元も口元も本物の笑顔ですが、左右非対称の場合は気をつけましょう - 表情がコロコロ変わる
笑ったと思ったら、急に真顔になったり、眉間に皺が寄ったり、目が見開いたりとパーツがコロコロ変わる場合も、本人の中で感情がループしている状態です - 汗をかいている
緊張から汗をかきますが、皮脂の分泌量も増えます。いつも以上に顔がテカっている場合や、体臭や口臭がきつくなることもあります。
姿勢
姿勢や身体の動きは、嘘をつく人の心理状態を示唆することがあります。また、普段あまり意識しないため見つけやすい部分でもあります。
- 姿勢が堅い
嘘をつく人は、緊張したり不安定な状況に置かれたりすることが多いため、身体が硬くなってしまうことがあります。例えば、背筋をピンと伸ばし、手足を固定し、動かないようにすることがあります。このような姿勢は、自然でないため、嘘をついていることを示唆する可能性があります。 - 首の角度
嘘をつく人は、自信がないために、首を引っ込めたり、身体を小さくしたりすることがあります。また、不安定な状況から、首を傾けたり、身体を傾けたりすることもあります。 - 姿勢をよく変える
会話を早く打ち切りたいというサインです。理由は様々ですが、相手が喋りながら体を同時に動かしていたら、自分自身の話を早く切り上げたいという深層心理が隠れています。 - 椅子に浅く腰掛ける
初対面でいきなり椅子に深く腰掛ける人は、優位な立場で話を進めたいタイプです。しかし、ほとんどは浅く腰をかける人が多いです。浅く腰をかける心理には、嘘をつく時以外にも、緊張しているか、早く立ち去りたい気持ちがあったり相手に対してまだ警戒心が取れていない証拠でもあります
もちろん、全てがこちらに当てはまるわけではありません。
お相手の普段のクセを日頃からよく観察しておきましょう。
使った方がお得な嘘
嘘には様々な力があります。
印象をよくしたり、自分を元気づけたり、性格を変えることだってできちゃいます。
自分を変えるための嘘の使い方をご紹介します。
- 第一印象は好印象を与える
一度、悪い印象を与えてしまうと、覆すことは簡単ではありません。第一印象で相手が感じたイメージはいつまでも残ってしまいます。(これを心理学では初頭効果と言います。)つまり、初めだけでも好印象が残るよう「嘘」をつくことであなたのイメージは良くなります。朝だけでも笑顔でおはようと声をかけてみたり、身なりをきちんとしたり、名刺の渡し方を練習したりと、第一印象をよく印象付けましょう。 - ジングスを使って素早く気分転換
落ち込んでしまった時に、その行動を取れば気分転換できてげんきになるようなことをあらかじめ用意しておきましょう。自分だけのジンクスです。こうした縁起物はたとえ嘘だとわかっていても心を落ち着かせる効果があります。「この曲を聞けば気分が明るくなる」「これを食べたら元気になる」「これを着た日はいいことある」などです。自分に言い聞かせる嘘ですが、効果は抜群です。 - なりたい自分になれる
嘘を上手に活用すれば、実力以上の力を発揮したり、ネガティブな気持ちを好転させたりすることもできます。人は、与えられた役割を演じるうちに内面まで変化することを心理学の研究では証明されています。最初はしっくりこないかもしれませんが、なりたい自分をイメージして思いっきり演じてみましょう。悲観的な性格から楽観的な性格へ変わることも夢じゃありません。
なるほどな〜!活用方法が大事なのね!
嘘に踊らされるのではなく、目的は嘘から得られる本音
人は意識的にも、無意識的にも嘘をつきますが、 そもそも脳も嘘をつきます。
- 例えば、錯覚や思い出の美化、実際の記憶自体より相手の言葉を真実と思うこともあります。
- 脳が勝手に記憶を作り出すこともあります。
- 思い込みで風邪をひいたり風邪が治ったりもします。
もはや「嘘」とは何か。となってしまいますよね。
真実ではないことを指すのか、信じていたものと異なっていたら嘘になるのか。
しかし、現実的な「嘘という意味合い」には大して注目する必要はないものと感じます。
嘘より大切なのは、「なぜ嘘をついたのか」です。
結果より理由を探してみた方が、明らかに相手の感情を知る事ができます。
嘘をつかれたと気付くとどうしても怒りが込み上げてきますが、
そもそも、なぜ嘘をついたのか。
その気持ちを考えてあげる方が解決に向かいます。
私の子供は、よく嘘をシャーシャーとつきます。でも元を辿れば、私が怖いからです。
怖いから本音が言えないんです。
会社でも、ルールがあったらそれに沿って活動しますが、ちょっと違うな〜と思っても騙し騙し行っていくと思います。しかし、根本的なルールの改革がなければその会社の成長は見込めませんよね。
嘘は相手を気持ちを理解できるヒントがたくさん詰まっています。